2016年9月21日
コラム
鴨川市建設中のゼロ・エネルギー・ハウス
今回も建築中のゼロ・エネルギー・ハウスのヒミツについてお話しします。
早川建設のゼロ・エネルギー・ハウスは断熱性能にこだわったゼロ・エネルギー・ハウス。
その断熱材が魔法瓶のごとく家を包み込んでいるので高い性能を得ることができます。
先週のブログ↓
http://www.hayaken.co.jp/blog/blog03/4440/
じつは、断熱材とは別に断熱性能に欠かせないものがあります。
夏場の室内の温度を上昇させる熱の約70%が窓などの開口部から入り、
一方、冬場には約50%の熱が窓などの開口部から逃げていくといわれています。
断熱性能、気密性能にとって、いわば弱点。。。。
じゃ、窓を少なくすればいい。という考えにはいたらないはず。。。
忘れてはいけない、窓には光や風を取り入れるために大事な役目があります。
そんな弱点を克服することにより、家の断熱性能は数倍にもアップします。
早川建設が推奨するサッシはアルミと樹脂の複合サッシ。
室内側を樹脂で覆うことにより、アルミ材から伝わってくる熱の移動を妨げます。
また、熱が伝わりやすい樹脂やアルミのフレーム部分をできる限り少なくした構造。
おかげで熱も伝わりにくく、フレーム部分が少ないことによりガラス面積が増え採光率もアップ!
また、室内空気とフレーム・ガラスの温度差が少ないので結露防止にも役立ちます。
ガラスは基本的に熱を遮断する高性能ガラス(Low-e)。
さらに、ガラス面の向く方位や場所、部屋の使い方を考慮し、
ある程度、熱を取り込むガラスもご用意させていただいております。
夏は日よけとなってくれる「庇(ひさし)」とのコラボで、
冬は暖かい「ぽかぽか」した日差しを取り込み暖房費用を削減しましょう。
窓には光を取り込むだけではなく風や空気を取り入れる大事な役目があります。
外気が快適な温度や湿度のときはエアコンにたよらず、窓を開け放してここちよい風を感じたいですね。
卓越風とは、ある一地方で、ある特定の期間(季節・年)に吹く、最も頻度が多い風向の風。 主風。 常風。
のことをいいます。
調べてみると地域によって季節によってさまざまな卓越風があるのがわかります。
http://www.jjj-design.org/technical/meteorological.html
房総半島でも館山と鴨川では違いがあるのがわかります。
卓越風向を考慮した設計を心がけることにより、
取り込むべきここちよい風を取り込むことができるでしょう。
読んで字のごとく風を受け止めて室内に送り込む設計手法を採用。
卓越風向に対して縦すべり出し窓の開き方を考える、
また、大きな掃き出し窓の横に「袖壁」を設置することにより計画的に風を室内に取り込みます。
卓越風とウインドキャッチャーを利用して窓を開け放ち、
暑い夏に帰宅した際のモワッとした室内空気を一掃しましょう。
窓と外構の関係も考慮。
大きい掃き出し窓の外にアスファルトの駐車場があったらどうでしょう?
せっかく自然を通り抜けてきた心地よい風が、
アスファルトの熱で熱せられ室内に入り込んできてしまいます。
窓の外側には芝生や植栽などを設け、
室内に取り込む風が熱せられないようなご提案を心がけています。
今までの高断熱・高気密の締め切ったイメージとの違いは感じていただけましたでしょうか?
来週は、「エアコンとゼロ・エネルギー・ハウスの関係について」です。
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